タヒチアンウクレレの形状

タヒチアンウクレレの形状は実に様々です。

↓このように。

http://www.pinterest.com/hideyanpe/tahitian-ukulele/

モチーフとなるものは、カジキ、マヒマヒ、サメ、マンタ、エイ、カメ、

ポリネシアン武器のWarClubや、神様のTiki、波や船のオールなど様々。

しかしながら一般的なタヒチアンウクレレの、あの(フライングVのなりそこないの様な)形状は、何が素のモチーフというよりも、持ちやすさ、保持のし易さから

あのカタチになっているようです。特にテイル部分。


タヒチアンウクレレは、

ハワイアンウクレレのように、腕と胸で軽く挟むように保持するには、

大きくて、重くて、薄すぎます。

クラッシックギターのように、脇で抱え込むように持つには、

若干小さすぎて、また薄すぎます。

しかし高速でガンガン掻き鳴らすので、フワッと持っていては安定しません。

かといってパペーテの道で弾いているオジさん達はネックストラップのような

野暮な道具は使いそうにもありません・・・。

で、出来上がったのがあのフライングV的なテイル形状。


座りで演奏する場合は↓下図のように、

テイル部の二股部分を腿の上に固定して、少し立て気味に持ちます。

(裏のサウンドホールと身体の間に空間を空け、お腹で音を反射させる感じで)

で、立って演奏する場合は↓下図のように、
二股部分を肘の内側に引っ掛けるように固定して、寝かし気味に持ちます。

(同じく身体との間に空間を空け、胸で音を反射させる感じで)

こんなふうに、保持し易いカタチとして、

テイル二股部の内側のカーブは腿の大きさに合わせ、

かつ腕にも引っ掛けやすい出っ張りなわなわけですね。


フレット根本の上のトンガリ部分は魚かサメのヒレのイメージなのでしょうが、

反対側はスッキリとカッタウェイ形状に削って

高音の弾き易さを確保しているという、非常に機能的な形状です。


腿の上にものせづらく、腕にも引っ掛けづらい形状のものもありますが、

独特な形状に合わせた独自な持ち方をあれこれ考えるのも

タヒチアンウクレレの楽しみ方のひとつなのかもしれません。